体験レッスン

【全5回】ボイススクールに体験入学してみた②キーってなんですか?

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シンガー・ヴォイストレーナー
椎名麻衣先生

神奈川県生まれ。ヴォーカリスト。ミュージカル女優を夢みてオーストラリアに留学。語学や歌・ダンスを学ぶ。帰国後はライブハウスのステージに立つかたわら、ミュージックスクールにて、のべ8000人以上のヴォーカルレッスンを行う。現在はフリー、横浜や赤坂などでヴォーカルトレーナーとして活動中。屋号はNatural born singers**。
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1年前、何度も練習し少しだけ自信のあった福山雅治さんの「桜坂」を歌ったところ、ほぼすべての音程を外すという絶望的な状況に。
マイ先生はどんな言葉をかけてくれるのでしょう。

「キー」ってなんですか?

みっちー
ダメでした

マイ先生
音域もあるんじゃないかな

みっちー
音域?

マイ先生
桜坂って男の人が歌っているけど、実は女の人に向いている曲なんです

みっちー
そうなんだ

マイ先生
キーが高すぎて、うまく歌えない人も多いんです

みっちー
キーに合わせて曲を選んだほうがいいんですか

マイ先生
そんなことないです。 基本的に好きな歌を選んでください。楽しいですか、キーに合わせて歌うの。ちょっとくらい下手でも好きな曲を歌う方が絶対楽しいです。自分のキーで歌えばいいだけですから、キーを変えて歌えばいいんです。でも、生徒さんの中には元のキーにこだわる人がいるんですよねぇ…。でもプロの人だって自分のキーに変えて歌ってるんですけどね

おんちメモその4自分のキーで歌えばいい

みっちー
そういうもんなんですね、キーって

ここで分かった気でいた「キー」の疑問がわいていきました。

「キー」ってなんだろう。

みっちー
そもそもキーってなんですか?

マイ先生
調(ちょう)のことですけど難しく考えなくていいです。ざっくりいうと歌全体の音程を変えることです

みっちー
ちょー?

ki-toha1

キーとは

調性のこと。大きく分けて「明るい」メジャー(長調)と「暗い」マイナー(短調)の二つに分類できる。実際にその曲が明るいか暗いかはリズムやメロディにも依るので調性だけではなかなか判断できない。楽譜上ではト音記号やヘ音記号の後に付けられるシャープやフラットの数で指示される(調号、調子記号)。ただし、同じ数の調号でも長調の場合と短調の場合がある(平行調)ので、曲想などで判断しなければならない。ハ長調やイ短調、GメジャーやFマイナー、またはC durやE mollという呼び方で分類される。

調性とは?

音楽の旋律や和声が、ひとつの中心音(主音)のもとに秩序づけられ、統一されているような音組織の体系。
(出展:ヤマハ楽器解体全書

みっちー
なんかムズイ

マイ先生
ハ長調とかヘ長調とか考えなくていいです。たとえば「桜坂」で最も高い音が「ラ」だとします。でもみっちーさんの音域は「ファ」までしかありません。歌えませんよね?キーが高くて歌いづらいことになります。ではどうするのか?「ファ」まで下げればいいんです。そのかわり他の音階もぜんぶ下がります。これがキーを変えるということです

おんちメモその5キーとは音全体の音程

みっちー
音域とは違うんですか?

マイ先生
音域とキーは違います。例えば、みっちーさんの音域がここまでだとしますね

oniki3121(*ボードを使って説明中)

マイ先生
でも、福山雅治はここからここまであり・・・あんまり幅がないイメージなので例えを変えます。平井堅にします。平井堅は低いところからたかいところまでかなり音域が広いです。低いところもかなり出るんです。これが音域です。みっちーさんよりかなり広いのがわかりますよね

みっちー
わかってきたかも。つまり、じぶんの音域に合わせてキー(曲全体の音程)を上げたり下げたりすればいいんですよね

マイ先生
そうです。要は無理せず気持ちよく歌えればいいんです

おんちメモその6じぶんの音域に合わせてキーを上げ下げする

みっちー
ちなみに、平井堅って裏声じゃないんですか?

マイ先生
裏声です。でもみっちーさんも裏声を使っていいんですよ。たとえばみっちーさんが同じだけ音域があったとします。でも、みっちーさんの骨格上と生まれついたキーが平井堅よりこれだけ低いかもしれません。音域は自分が出せる声の幅なんです

みっちー
今、自分が持ってる音域がどのくらいか、わかるんですか?

マイ先生
今からレッスンすればわかります。発声練習でわかります。みなさん上を広げたがるんですけど、下を広げると上も広がるんです。自然に

みっちー
音域が広がる・・・

マイ先生
息の使い方がわかるようになるんです

みっちー
やってみたいです

マイ先生
では立つところからはじめましょうか

2回目まとめ

「キー」のこと、勉強になりました。
カラオケで歌う程度であれば「曲全体の音程」と理解しておけばいいと思います。

キーを下げれば曲全体の音程が下がります。自分の音域の範囲内におさめれば平井堅さんの曲だって・・・そこまでは望んでません。人並にカラオケを楽しめようになればそれでいいんです。

と思ってましたがマイ先生と話すなかで心の中が変わってきました。なんのために人前で歌うのか。少しでも上手に聴こえるように歌うためじゃない、ってことだけはわかってきました。

好きなら、平井堅を歌ってもいいじゃない!ってことですね。

次回は「発声法」について学びます。

3へと続きます。

(日々つむ編集部)







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