旦那やが音痴なんだけど子供にも感染るの?調子っぱずれの鼻歌が子供の耳に刷り込まれたら・・・不安に感じている方が少なくありません。
わたしは母親が音痴だったので自覚したあとは心のどこかで遺伝したんだろうなぁと思ってました。ですから、実体験として子供の立場から話ができます。
長年コンプレックスに悩まされてきたわたしが幼少時代に戻れるなら、母親にこう言いたいです。
いっぱい音楽に触れさせて
自分が音痴だからと子守唄を歌わず、子供向け番組でリズムに合わせて一緒に歌ったり踊ったりせず、家の中に一切音楽が流れない生活を送っていたら音痴につながる危険なサインです。
子供の音痴は旦那のせい?今、親として出来ることをまとめました。
音痴とは?
そもそも音痴とは何か、辞書にはこう記されています。
1 生理的欠陥によって正しい音の認識と発声のできないこと。
2 音程や調子が外れて歌を正確にうたえないこと。
3 あることに関して感覚が鈍いこと。また、その人。「方向音痴」
(出典:デジタル大辞泉)
いわゆる一般的な音痴は2のことを指します。
音程や調子が外れて歌を正確にうたえないこと。
おもに音痴は3種類に分けられます。
音程型オンチ 〜音がズレている
音域型オンチ 〜高い声が出ない、声が裏返ってしまう
リズム型オンチ〜リズム感が悪く、いわゆる調子っぱずれの人。
さらに音程型音痴は自分でズレていることに気づいているか、気づいていないかに分かれます。たいていの音痴は前者。気づいていない人はジャイアンタイプで直すのに時間がかかります。
ただ、歌うことにコンプレックスがない人でも音程がズレていることがあります。カラオケで100点を取れないように、ほとんどの人が正確には歌えていないんです。
何がいいたいかというと、ここからが音痴という明確な線引きはないということ。
音程がズレることより大きな問題は心。音痴の本質です。
音痴の原因
なぜ音痴で悩むのか、専門家による研究で心の問題が大きく関わっていることがわかってきました。
「音楽の授業で笑われた」「友達にバカにされた」「合唱発表で先生に口パクでといわれた」
子供の頃に刻まれた歌にまつわる忌まわしい記憶がトラウマとなって、今も引きずっている人が多いというんです。
歌うことに慣れないまま小学生となり、合唱の授業などで指摘され自分が音痴なのだとはっきり自覚しました。自分の音程がズレていることや友達の音痴に気づいてはいたので、いわゆる「気付いてる系の音程型オンチ」でした。
親がやってはいけないこと
親がやってはいけないのは決めつけて、音痴のレッテルを貼らないこと。
調子っぱずれの歌声だなと思っても「この子は旦那に似て音痴だわ」「パパに似て歌が下手ね」「どうして普通に歌えないの?」「ジャイアンみたいに歌うのやめなさい」などと親が子供の可能性を否定するようなことを言わないことです。
親がコンプレックスやトラウマを生み出してどんな得があるのでしょう。歌うことに臆病になって何一ついいことはありません。
否定やマイナスになることを言わず、今よりちょっとだけでも上達できるようにできることをしてあげることです。
まして、通常の音痴は後天的なもので遺伝や病気ではありません。(お母さん、疑ってゴメンなさい)
旦那の音痴が遺伝で受け継がれることはないですし、生まれつき音痴の子供もいないんです。
親ができることは、音痴と決めつけることではなくたくさんの音楽体験をさせること。これに尽きます。
子供の音痴を直す方法
では、具体的に子供の音痴を直す音楽体験をいくつか紹介していきます。
音楽のシャワーを浴びる
とにかく家庭内で音楽に触れる機会を作ることです。クラシックや歌唱力に定評のある歌手である必要はありません。青春時代に大好きだったアイドルなバンドのCDをかけてもいいでんです。とにかく何でも大丈夫。音楽のシャワーを浴びさせて、音楽を身近なものにします。
子供がテレビ番組で流れる曲に反応したらスマホの録音機能で収録したり、スアホのアプリにダウンロードしたりしてなんども聴かせてあげるとそのうち口ずさむようになるかもしれません。
そのときは音程がズレていても「違うよ」は言わず笑顔で一緒に歌ってあげればOK。
歌うことが楽しいもの、と感じてくれば前進です。歌うことが日常から欠落していた私は歌が楽しいか楽しくないか以前の問題でした。
スマホの音楽アプリをスピーカーにつなげるか、コンポでCDを流すか、いろいろ考えてみてください。家庭の音楽環境に応じて様々な方法があると思いますが本格的な音楽シャワー環境を目指すなら家庭用の有線放送という手もあります。お店で流れてるBGMの家庭版ですね。
一緒に歌う
子供は「真似」から覚えるものですよね。自ら歌うことで子供は耳から音楽を感じて同じように歌ってみたくなります。
楽しく歌っていれば、興味が増していきます。子供が真似して歌いはじめたらニヤリ。楽しく一緒に歌ってあげましょう。最初は知らない部分も出てくるので自然と教えながら歌うことができます。
音程が外れていることはたいした問題ではありません。ズレてるなどと指摘はせず、正しい音程で歌い続けることで「真似」をしやすくなります。
子供はまだ耳から聴いた音と口から発声する音のズレがあり、音程が不安定なのは当たり前。持てなかったスプーンや箸が持てるようになるのと同じで、できなかったことができるようになるのが子供なのです。
好きな歌を見つける
音楽のシャワーを浴びたり、一緒に歌ったりしているうちにお気に入りの歌が見つかるはずです。そのチャンスを見逃さないでください。
音程、リズム、歌詞が最初から最後まで頭に入るほど完璧に覚えたら、大人になっても忘れないくらい繰り返し一緒に歌いましょう。
できれば、この一曲だけは音痴じゃなく上手に歌えてる!と思えるくらいに。
この1曲は音痴を遠ざける核となるもの。もちろん子供のためですが、不安を消す親のためでもあるんです。
ヴォイススクールを体験する
大人の音痴には、まずヴォイススクールの体験コースを受けることすすめています。
自分がどのタイプの音痴か、現在地を知ることができるからです。
現在地を知れば、音痴の克服への正しい道筋が見えてきます。
とくにわたしのように音痴に気づくのが小学生以上だったら、音楽教室やボーカルスクールの体験コースはおすすめ。音楽をたくさん聴くといっても生活スタイルが出来上がっているでしょうからプロの力を借りたほうが近道です。
例えば、「ド」の音を出しても同じ高さの「ド」か分からない、発声できないタイプがいます。
こうした場合は、正解を教えてくれるプロの力が必要です。「ド」の音と一致するまで一緒に声を出したり、ピアノなどの楽器で音を出してくれます。自分が出している音が「ド」だと体感できるようになるので同じ高さの音を発声するようになるんです。ただ、このタイプの音痴は時間がかかる場合が多いので体験だけでは終わらないかもしれません。
歌のテストまで時間がないと子供が悩んでいるときも、技術はもちろん心のサポートを受けることができます。
ゼロだった自信が1でも2でもつくことはデカいですよ。
自信をつけさせる
「親がやってはいけないこと」でも触れましたが、大事なことなのでもう一度いいます。
子供の音痴と向き合う上で何よりも大切なことは親が「あなたは音痴だ」と決めつけないことです。
「音痴」というレッテルを貼ると、子供は自分のことを「わたしは音痴なんだ」という立ち位置で物事を捉えるようになってしまいます。
「音痴だから声を小さくして歌おう」「音楽の授業で当てられて歌うのがイヤで学校に行きたくない」「音痴だからカラオケに誘われるのがコワイ」
練習すれば必ず上達します。
幼い頃は音程のズレを厳しく指摘する必要もありません。音程が外れていてもネガティブに否定せず、音楽に触れる楽しさを最優先にしてください。
まとめ
いかがでしたか。
旦那が音痴でも遺伝はせず、生まれつき音痴の子供はいないので絶望することはありません。まずは音楽を身近なものとして触れさせる機会を増やすことから始めて、歌うことは悩むものではなくて楽しいことだと思ってもらうようにしましょう。
音痴は直ります。自信をつけさせて歌う楽しさを教えてあげてください。